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[医療裁判]勝っても負けても

2006/11/03 09:47

 

京大と看護師に賠償命じる エタノール誤注入死亡事故

2006年11月01日

 京都大医学部付属病院(京都市左京区)で00年3月、人工呼吸器に消毒用エタノールが注入され、入院中の藤井沙織さん(当時17)が死亡した医療事故で、両親が京都大と医師、看護師に計約1億1400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が1日、京都地裁であった。中村哲裁判長は「致死量を超えて吸引させ、エタノール中毒で死亡させた」と述べ、大学と看護師4人に計約2800万円の支払いを命じた。 

 判決によると、脳神経系の難病「リー脳症」で入院していた沙織さんは00年2月28日、人工呼吸器の加湿器に水の代わりに消毒用エタノールを看護師に注入され、3日後の3月2日、急性エタノール中毒で死亡した。中村裁判長は「ラベルを見るなどして確認すべき注意義務を怠った」とし、看護師4人の注意義務違反と大学の使用者責任を認定した。 

 両親は「組織的な事故隠しがあったのは明らかだ」として病院ぐるみの事故隠しによる慰謝料も求めていた。しかし、判決は「あえて事実を隠蔽(いんぺい)する意図があったとまでは認められない」と退けた。医師2人については「異状を想定することはできなかった」として責任を認めなかった。 

 判決後、父省二さん(50)は組織的な事故隠しが認められなかったことについて「京大病院の権威に対してはとことん甘く、非常に厳しい判決だ。怒りを次へのバネにする」と控訴する意向を示した。母香さん(50)は「裁判所に裏切られ、司法に失望した」と話した。 

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200611010065.html

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 医療裁判で勝っても…やはり「救済」されたりはしないようですね。ちなみに小松先生の講演会で指摘されていた言葉をのせておきます。

 「医療の結果、傷害を受けて、生活に困るようなことがあれば、医療に過失があろうがなかろうが必要な援助はなされなければならない。しかし、患者が死亡したときに遺族が莫大な賠償金を得ることには、大きな問題がある。」

 今回の事故はあってはならないことで、再発防止のためにも、現場の職員が「どうしてアルコールを吸入させちゃったのか?」「予防するにはどうしたらいいのか?」そいう視点で語られればいいのですが、人数不足が原因ではないのか?ここへ「光」が当てられずに、裁判で争ったり報道されることは不毛だと思いました。

連休ですね~ポチ

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[医療バブルの総括と精算]だれが行うのか?

2006/11/02 01:58

 

病床過多の総括と清算が必要 東北大・濃沼教授


 東北大大学院の濃沼信夫教授は28日の全国医療法人経営セミナーで、国際基準から見た日本の医療・福祉・介護提供体制と報酬をテーマに講演した。日本は諸外国に比べて病床数が多く看護師数が充足していない現状から、濃沼氏は「日本の医療問題の根底では医療過多が災いしている。この医療バブルの総括と清算が必要だ」と指摘。世界的な流れから、日本の急性期病院も将来的には世界標準である1対1(実質5対1)看護の導入が必要とし、現状の日本の看護師数で1対1看護を導入するには一般病床を約半分にしなければカバーできないなどとする推計結果を示した。

 濃沼氏は、病床の機能区分に関してOECD30カ国の急性期と慢性期の平均比率が1対1なのに、日本は7対3で相当遅れている」と強調。今回の療養病床再編による介護療養病床の廃止を「世界のレベルに近づいた」と評価した上で、日本でも現在の一般病床を「急性期と慢性期(亜急性期)にさらに機能区分せざるを得なくなる」との見方を示した。

 また、急性期病院の一般病床約91万床で働く看護師59.8万人の看護配置について、2006年度診療報酬改定で新設された7対1看護を日本の急性期病院すべてに導入すると、病床数は現在の3分の2に当たる約61万床、世界標準の1対1を導入する場合には2分の1の約48万床にスリム化する必要があると説明した。 

日刊薬業2006/11/01

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 まぁ、これを経営セミナーでお話して、医療経営者側は納得されたのかは知りませんが、政府の考えが「国民的なコンセンサス」に基づいているか?は大いに疑問です。まぁ、総括と精算なんていうと・・・時代がかった言葉だと思いますが(全共闘世代なのかな?>講演された先生って汗)

 これらの計画は国民の「もっといい医療を受けたい、もっと便利に…やすく…」という欲望と相容れない部分があり、これをきちんと国民に説明しないでいるマスコミや政府のやり方はどうも現場にとっても迷惑です。

  あとになって「なんで病院がなくなるんだ!」とか「医者が逃げたから…」とか言われそうな予感です。

 ちゃんとその時、マスコミさんが「政府が決めたことなんだ」ってクリアに説明してくれればいいのですが、政府の意図と関係なく、その時の表層的な報道に始終されてしまいます。

 もう政府は「病院減らし」「ベッド減らし」を本格的に行うつもりです、そのことをきちんと説明して欲しいです。郵政民営化も大切でしたが、国民の最大関心事「健康」にお金や人が不足していて、そこにメスを入れるのはかまいませんが、医療サイドにとってみれば、政府がきちんと説明責任なしに行い続けているのは…ますます「やっとられん」ということになりませんかね?

  ちなみに濃沼教授の寄稿が医学界新聞に掲載されていたので、ご参考までに・・・

何が医療現場を疲弊させるのか


濃沼 信夫東北大学大学院教授・医療管理学)

 ちょっと一休み?ポチ

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病院から医師が消え看護師も消える

2006/11/01 03:07

 

実は東京こそ医療崩壊がひどいんですね。 

 新小児科医のつぶやきのYoshan先生の最新の記事を読むと本当に大丈夫かと思ってしまいます。
  ↓これを読むと地域医療・へき地医療・離島医療の次なる医療砂漠は東京じゃないでしょうか?http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20061031

↓上のブログのコメント欄からの抜き書きですが、インパクトファクター高いです!汗
http://blog.livedoor.jp/pin2100/archives/50187091.html

 東京の周辺部に広がる医療過疎地(千葉、埼玉など)は元からあったのですが、それは東京がある程度引き受けて来たから良かったのですが、肝心の都市部周辺でもいよいよマズイ事態がやってきているようですね。

 このまま放置していくと、どうなるんでしょうかね?今以上にマスコミはバッシング?治療が間に合わなかった患者さんの遺族は?まぁ、いろんな可能性が開けるかもしれませんな。看護師の次は医師の門戸開放も進むでしょう。しかし、魅力があるのならともかく、待遇などで魅力がないとなれば、なかなか一流の人は集まりません。さてどうなるか?

 [国立病院の生き残り]人数あわせゲーム


 8/21の上記の記事で、国立病院の定員不足のために赤字が大きくならないために、短期間の医師の派遣を行うという話しを載せましたが、実際にやっておみえのようです。しかも大阪-->東北まで派遣(まぁ、東京から北海道の東の果てまで派遣していた医局があるくらいだからいいのか?)。お疲れ様です。そういう努力でギリギリ保っているというのをマスコミは知らない。また、救急体制の不備が国や地方自治体の怠慢のおかげで生じているにもかかわらず「満床を理由に断った病院は「救急指定」の看板おろせば?」ってご意見もあるようで。

 えぇ、そうしたいところですね。医師不足の折、これ以上、現場の負担で医師がさらに立ち去るのは避けたい所です。それをマスコミはお許し下さるのでしょうか?さて。

メールマガジン「法円坂」No.64(2006/10/17)より
独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)

http://m-maga.onh.go.jp/archive/0/65.html

眼科の先生による--->米沢病院応援記

   その前に院長先生からのメッセージに下記のような文章がありましたので載せておきます(タイトル拝借いたしました…お許し下さい) 



***********************************
○ 病院から医師が消え看護師も消える
************************************
(前略) 

医師が消え、看護師が消え、病院が消滅して行こうとしています。
 医療費削減を意図した政策の一端であるとすれば、混乱を招くことを最小限にしながら、また患者さんに余計な不安感を招くことなく、医療体制を変えて行くべきと考えます。

 「看護師需給見通し」も「診療報酬改定」も厚労省が管轄する非常に重要な任務です。本来は、この上位の看護師配置基準を設定するに当たって、前もって、看護師需給見通しから看護師養成所における増員の必要性を検討しておくべきです。 
 看護師養成には最低3年を要します。おそらくドイツであれば、このような形での政策をとることはないであろう、と思 います。

 もっとも、病院の倒産をも容認しつつ病院の2極化をはかり、急性期病床数(*)を減らしてゆく意図の元におこなわれているのであれば、このような形になるのかも知れません。
------------------

 いずれにせよ、厚生労働省も地域医療崩壊がここまで進むとは思ってなかったようですが、都心部での砂漠化進行は、問題が根深いということの現れだと思います。今年の春に研修医になったばかりの医師の卵の中にも、すでに魔女狩り報道と国民の無理解に嫌気がさして、「医師以外」の道を模索しようか考え出している者もいます 。

 結局、現場の過酷な労働環境にもかかわらず、改善する方向性が見えないので、未来が見えてこない。優秀な人材はどこでも求められます。お金儲けを考えたら、銀行や証券会社の世界に流れていってしまいます。

 これをどうやって止めるべきなのか?それともこの流れは放置してもいいのでしょうか?国民全体の問題だと思いますが、マスコミは「報道」という名の「魔女狩り」(犯人捜し)だけで満足されているようですし、政府は地方自治体に丸投げしてしまい…何もやってません。今後の見通しが明るくなるようになって欲しいのですが、自分のような元勤務医の立場では「無理せずがんばれる範囲で頑張ってください」としか言えません。

悩むよりも☆ポチ?→

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[小児科希望第2位]激務もやりがい

2006/10/31 01:49

 

激務もやりがい 小児科希望2位


富山大医学科の学生調査


トップは内科『学問的に興味』


 激務でも、やりがいを持ちたい-。富山大医学部医学科の学生に将来進みたい専門を聞いた調査で、具体的に回答を寄せた二百九十六人のうち、医師不足が懸念される小児科が四十五人と二位に入った。小児科や救命救急科など医師不足とされる分野を選んだ学生ほど「やりがい」を重視しているのに対し、ほかの専門を選んだ学生が「学問的興味」をより重く見ている実態が浮かび上がった。 (高橋淳)

 調査結果はいずれも同科二年の大口善睦さん、加島志郎さん、高木香織さんの三人が、二十七日から始まった「医学薬学祭」に合わせて発表した。九月上旬から、医学科の全学生五百七十人に調査票を配布。約一カ月かけて四百人から回答を得た。結果では、具体的進路を回答した二百九十六人のうちトップは内科系の七十一人。次いで小児科四十五人、外科系二十一人、整形外科十九人、救命救急科十一人などだった。

 内科系希望者では理由に「学問的興味」を挙げた学生が六割と最も多く、「やりがい」は半数だった。外科や整形外科も「学問的興味」が「やりがい」を上回った。

 一方、激務などを理由になり手が少ないと指摘される小児科と産婦人科の希望者は「やりがい」が七割を超え、「学問的興味」は四割前後。救命救急科では、「やりがい」が七割に対し「学問的興味」は一割にとどまった。

 回答した学生には医学の道に進んで間もない学生も多く含まれるだけに、今後、意識が変化することもあり得る。調査した学生は「現場の医師が研修医に直接語りかければ、やりがいが伝わり、説得力がある。医師不足の診療科こそ、多忙でも現場からの一層の情報発信が必要ではないか」と提言している。

http://www.hokuriku.chunichi.co.jp/00/tym/20061029/lcl_____tym_____001.shtml

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 医学生さんを素直に応援したいです。彼らが進む道が険しいのを承知で進んでくのを、国や国民が支援するのを・・・期待したいところです。

 マスコミによって理不尽な「医療バッシング」が過度に行われると、医学生であっても「やりがい」を失いやすく、過酷な現場に留まりつづける動機を失ってしまうことは明らかです。くれぐれもマスコミは感情的、扇情的な報道を行うよりも現状分析を冷静に、公平な報道を行ってほしいものです。

よろしければご一緒に☆ポチ

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[引き抜き泥仕合]地域医療に影響

2006/10/29 11:21

 

看護師、上京ラッシュ 地方は流出に危機感


 End of Headline 
2006年10月29日10時57分

 地方の看護学生さん、都会の病院へいらっしゃい――東京の大病院が、地方から看護師の卵を連れて来ようと勧誘に精を出している。診療報酬の改定を機に増員を図る病院が多いためで、東大病院(東京都)は今秋、初めて地方で試験を行った。看護学生にも上京希望が強く、現代版「集団就職」の様相だ。人材を奪われる地方の病院は、最低限の態勢確保も危うくなると危機感を募らせる。 Start of photo  End of photo  

 秋田県の北部、大館市にある秋田看護福祉大には今年、「学生さんをぜひうちの病院に」と東京やその周辺の病院の職員が頻繁に訪れる。昨年度の求人件数は262件だったが、今年は10月上旬の時点ですでに338件にのぼる。 

 10年前に短大として開校し、昨年4年制に改編したばかり。「うちのような新参者はこちらからお願いしなければいけないのに」と、就職担当の後藤忠志助教授は驚く。 

 東京の病院から続々と内定通知が届く。都内の大学病院に内定した学生(21)は「ずっと東北に住んでいたので、一度は東京で働きたい」と話す。別の大学病院に決まった学生(21)も「都会の大規模病院で最前線の救急医療を経験したい」。この病院には同級生4人も就職する予定だ。 

 東京の病院が採用活動に熱を入れる背景には、4月からの診療報酬制度の変更がある。 

 新たな基準に従って看護師をこれまでより手厚く配置すると、入院患者に対する診療報酬が従来より多く支払われるようになった。「人件費が増えるので利益は出ないが、高度医療と患者サービスにつながる」と東大病院の櫛山博副院長。 

 東大病院は来春、例年の約2.5倍の300人を採用する予定だ。9月30日には仙台や福岡など5カ所で地方試験を実施。教授らも、学会で訪れた地方の看護大などを回ってPRにいそしむ。 

 東京の大病院の攻勢を受ける地方の病院は厳しい状況に置かれている。 

 「都会の大病院に学生が流れてとても太刀打ちできない」。宮城県内で4カ所の病院を運営する宮城厚生協会の佐藤道子看護部長は頭を抱える。来春50人程度を採用したいが見通しが立っていない。12の訪問看護ステーションも運営しているがこちらの応募も減っており、病院部門から看護師を派遣して態勢を維持しているという。 

 東北医療の中心、東北大病院(仙台市)でさえ苦戦を強いられている。例年の倍近い190人程度の採用が目標だが、めどが立たない。「国立大の法人化で大学病院も競争の時代。他大学の行動を制限できないし」(病院総務課)と渋い表情だ。 

 http://www.asahi.com/life/update/1029/005.html

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 先週、伊関先生とちらっとお会いして、その時にも病院はこれから2-3年が問題ですねってお話しましたが、「それまでもたないかもしれません」って言われた理由が、上記のスタッフ不足です。看護師さんを十分に配置できない場合、病床を減らしたり、診療報酬も引き下げられるなど‥厳しいためです。

 康生労働省はきっと「護送船団方式」をあきらめたのでしょう。地域がそのために犠牲になるようです。お役人はそんなつもりはないって言うかもしれませんが、いよいよ競争社会になるようです。

いつもありがとうございます→

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情報戦略としての病院のホームページ

2006/10/28 17:29

 

治療写真ブログで公開 佐賀の祭り死者搬送病院理事長 苦情を受け削除


 佐賀県伊万里市のけんか祭り「トンテントン」で死亡した男子高校生(17)が搬送された同市内の病院の理事長が、自ら加わった高校生の治療中の写真を、遺族に無断で理事長個人のブログ(日記風サイト)に掲載していたことが28日、分かった。ブログを見た人から「医師のモラルに反するのでは」と病院側に苦情があり、掲載から約4時間後に削除したという。
//title_end//

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/20061028/20061028_015.shtml

 本当に今は難しいですね。

 夕張市立病院副院長室のブログ

http://blogs.yahoo.co.jp/yubari0359

 にあるように‥「内部事情は明かさないですけどね。」

 って打ってあるように、掲載できるのは内部事情などではなく、広報戦略として掲載可能な情報としては、「患者さん」が同定されるような情報や個人情報を取り除いた形での掲載であり、たとえ医学的に有用な症例であっても家族や患者さんの許可を頂ける範囲での情報のみ、掲載が許されることになりそうですね。

 そういう点では「独立行政法人 国立病院機構 南九州病院」の院長先生の「雑感」などは病院の大変さが垣間見えてすごいなって思います。http://www.hosp.go.jp/~skyusyu/inchouzakan_all.htm

 そういえば、先日「医療健康情報認証機構」の方にお会いしました。

 インターネットを活用した医療健康サービス「eヘルスケア」を核に、信頼性や質などを認証する倫理規約の策定と、それに基づく認証業務、良質なeヘルスケアサービスの進行に向けた人材育成や各種の支援事業を行う組織です。

 まだ、認知されるのはこれからということでしょうが、聖隷浜松病院聖路加国際病院はこちらの機構の認証をホームページにもらっているそうで、今後、ホームページの内容については、きちんとした外部評価がなされてしかるべきですし、診療データを古いままにしていては、患者さんにとって「誤った情報」をもとに病院を選ぶことがあったりすると、訴訟の種になりかねません。

 常に患者さんの目を気にしながら、情報公開に努めていくのも一つの義務になりつつあるようです。 

今日はいい天気だ…ポチ

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放火犯の消火作業?:マスコミのマッチポンプ

2006/10/28 00:01

 

風向きが危うくなったので、後追いで記事にしたんでしょうか?それとも自慢?
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記者の目:「次の実香さん」出さぬように=青木絵美(奈良支局) 
 ◇「人と予算」伴った対策を--医師だけを問責するな
 


 奈良県大淀町立大淀病院で今年8月8日、分娩(ぶんべん)中に意識不明になった高崎実香さん(32)が、19病院から搬送を断られた後、大阪府吹田市の国立循環器病センターで男児を出産し、8日後に亡くなった。私は取材を通じ、出産前後の医療システムについて考えさせられた。「財政難」を理由にその整備を怠ってきた奈良県と、深刻な医師不足で激務を強いられている医療現場双方が、「次の実香さん」を出さないよう、今こそ「人と予算」の伴った対策をとるべきだと言いたい。 

 取材は8月中旬、高崎さん一家の所在も分からない中で始まった。産科担当医は取材拒否。容体の変化などを大淀病院事務局長に尋ねても、「医師から聞いていない。確認できない」。満床を理由に受け入れを断った県立医科大学付属病院(同県橿原市)も個人情報を盾に「一切答えられない」の一点張りだった。 

 搬送先探しが難航した背景は根深い。取材を進めると、緊急かつ危険な妊婦を処置できる「総合周産期母子医療センター」は8県(秋田、山形、岐阜、奈良、佐賀、宮崎、長崎、鹿児島)で未整備だった。危険な母体を大阪府などに送る奈良の県外依存は、ここ数年3~4人に1人の割合で推移する。県医務課の釈明は、「看護師不足や財政難がある」。ただ、新生児集中治療室(NICU)が40床あることを挙げ「この病床数は大都市を除いて多い」と、整備を急ぐ構えは感じられなかった。 

 「だったら、なぜ妊婦は県外に送られたのか」「遺族はこの現実をどう思うか」。実香さんの遺族にたどり着けたのは10月だった。義父の憲治さん(52)は当初、「実香ちゃんの死を汚す結果にはしたくない」と、取材への不安を口にした。「県内の実態を改善させるよう継続的に取材する」と伝えると、憲治さんの話は5時間以上に及んだ。 

 実香さんは頭痛を訴えた直後に意識不明に陥った。家族は脳の異状を疑い「CT(コンピューター断層撮影)を」と主治医にすがったが、分娩中にけいれんを起こす子癇(しかん)の判断は変わらず、搬送先探しが優先された。結局、死因は脳内出血。「担当の先生は、息子(実香さんの夫)も取り上げてくれた。『親子でお世話になれるな』と喜んでいた。病院の説明があったとき、事務局長に『誰のために働いてる』と聞いたら『町、病院のため』と答えたよ」。憲治さんの言葉には、信頼する医師の下で起きた事態へのやりきれなさがあふれていた。 

 その取材から3日後、実香さんの実父母、夫の晋輔さん(24)にも話を聞いた。「脳内出血の処置を受けているのに、母乳がたまっているのか胸が張ってね……」。意識のない中、実香さんは母であろうとしたのだ。その後、遺影の実香さんと、生後2カ月で愛くるしい笑顔の長男奏太(そうた)ちゃんに対面した。一家は考えた末、取材が殺到するのを「覚悟してます」と、実名と写真の掲載に同意した。 

 報道以降、多数のファクスやメールが届いている。「医師の能力不足が事態を招いた印象を与え、一方的だ。医療現場の荒廃を助長する」という医師の声も少なくない。だが、記事化が必要だと思った一番の理由は、医師個人を問題にするのではなく、緊急かつ高度な治療が可能な病院に搬送するシステムが機能しない現状を、行政も医師も、そして私たちも直視すべきだと思ったからだ。居住地域によって、助かる命と失われる命があってはならない。 

 NICUに9床を持つ県立奈良病院(奈良市)では、緊急処置の必要な妊婦受け入れに対応できるよう、正常分娩の妊婦を開業医に移す自助努力を重ねてきた。また、今回の問題を受け、県医師会の産婦人科医会も母体を産科以外で受け入れるなどの対策を打ち出した。医師の研修制度改正や産科医不足から、県内でも過去2年間で3病院が分娩を取りやめるなど影響は深刻だが、可能な限り、知恵を絞らねばならないと思う。 

 一方、県は医師会の対策をなぞるように、県内の民間2病院へ搬送受け入れを要請。だが、これは本来のセンター整備の遅れを補うに過ぎない。現時点で県は、人員確保を含めた体制作りを09年度中としているが、前倒しすることも検討すべきだろう。 

 初めて大淀病院に行った時、私は待合室で2カ月先まで分娩の予約が埋まっているとの張り紙を見た。「地域の妊婦がこの病院と医師を信じ、通っている」。憲治さんは「やがては実香ちゃんの死に意味があったと思いたい」と訴えた。失われた実香さんの命を見つめ、医療従事者、行政は同じ過ちを繰り返してはならない。 

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 「記者の目」へのご意見は〒100-8051 毎日新聞「記者の目」係へ。メールアドレスkishanome@mbx.mainichi.co.jp 

毎日新聞 2006年10月26日 東京朝刊 
http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/kishanome/news/20061026ddm004070125000c.html 


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 表向きは「改悛の情?」違うよなぁ‥センセーショナルに走ったあとで「失われた実香さんの命を見つめ、医療従事者、行政は同じ過ちを繰り返してはならない。」だそうです。 

 違うでしょ。「マスコミは同じ過ち(魔女狩り報道)を繰り返してはならない。」じゃないの? 自分たちの不十分な取材をもとに「魔女狩り」報道がなされ、地域住民にとっては不安を煽り、そして過労死寸前の産科医を、さらに追い詰めるような報道に突っ走ったマスコミさん。ご苦労。


 来年には「産科医不足、海外分娩が大流行」とか「医師不足、フィリピンより助産師を受け入れへ…」という感じでしょうか?


 日本の医療は、採算性が著しく制限されています、だから安全性もぎりぎり切りつめて、いつもやっていますが、行政が怠慢なのを「医者も怠慢」という具合に魔女狩り報道に走ったテレビ、新聞はそのうち今と逆の報道するでしょう。それで、助かる命が増えるのかは謎ですね。  


 それに、マスコミが「自己弁護」するように、最初から魔女狩り報道でなかったら?違った風向きだと思いますけど…今後の政策にも響くような気がします。結局、周産期センターが出来ても、そこで働く人を粗末にしていれば一緒だし、育成に最低10年はかかることを考えたら、今すぐにやるべきことは「安全対策のために1%頂きます」で、きちんと医師や看護師の労働環境を守ったり、患者さんの安全対策に注意を払った病院にお金が還元されなければ、なりません。

  箱モノ作っても、周産期医療は簡単には改善には向かわない!むしろ地域から引き上げが推進されて、産科医不足が進行するって考えていますが、いかがでしょうか?バランスよく集約化して、やるのも大切ですが、奈良の場合、一気に進むでしょう…その犠牲は誰が払うのか?マスコミさんではないようですね。

 よかったらこっそり…ポチ

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[政治家も認識]マスコミだけが遅れてしまっている

2006/10/26 23:26

 

 与野党 奈良の妊婦死亡は産科・救急体制問題との見方示す


 奈良県大淀町立病院で分娩中に意識不明になった妊婦が19の病院に転院を拒まれ死亡した問題で、与野党の間に産科医療・救急医療体制の不備の問題だとの見方が広がっている。公明党の厚生労働部会(古屋範子部会長)は24日、問題発生の経緯とともに周産期医療や救急医療体制の現状について厚生労働省からヒアリング。また、民主党の柚木道義衆院議員は今回の事故を踏まえ、27日の衆院厚生労働委員会で産科・小児科の医師確保対策や無過失補償制度などについて政府の考えをただす考えだ。

 公明・厚労部会で厚労省は、周産期医療体制の充実を図るため、周産期医療ネットワーク事業や総合周産期母子医療センター運営事業などに取り組んでいることを報告。ただ現在、奈良を含む8都道府県では周産期医療ネットワークが整備されておらず、未整備の都道府県に対し国としての取り組みを進めていく考えを示した.

 古屋部会長は部会終了後、記者団に対し「少子化が進む中でこのような事故が起きれば、出産に対する不安感など後ろ向きな空気をつくりかねない」と指摘。現在、奈良県の3次救急病院が2施設のみで、救急医療の約4割を大阪府内の医療機関に頼っている実情などを挙げ、救急医療体制を充実させる重要性を強調した。

 一方、柚木氏は事故発生後、遺族や関係病院などを直接訪問してヒアリング。今回の事故の背景には、救急搬送体制の不備や医師不足、労働基準法違反が常態化している医師の過酷な労働環境などがあると見ている。
 柚木氏は「いくつかの背景要因があり、起こるべくして起こってしまった事故。しっかり検証し、産科・小児科の医療体制整備を国会で取り上げていきたい」と話した。

 小児科の集約化と同時に、産科・小児科の医師数を増やす努力や無過失補償制度の創設、医師不足地域に医師を配置する施策、過酷な労働環境の解消などの必要を訴えている。 
(2006/10/26日刊薬業)


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 やっと、政府も考えてくれると良いですが。明日の国会の委員会など見ることも出来ませんが、議論の行方がどうなるかで、日本の周産期医療が変わって行くとおもいます。 

 それにしても…マスコミさんが騒いだおかげで、「産科集約化」が一気に進みそうです。そういう意味では功罪ありますが…効果てきめん。来年にはあちこちから「産科医師をくれ~」とマスコミが報道するように思います。マッチ&ポンプですね。

悲劇は妻の命で最後に 亡くなった奈良の妊婦の夫が訴え



朝日新聞関西版2006年10月25日
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200610250040.html
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 これは、家族の本当の気持ちであって、マスコミが美談として作った作り話でないと思います。先日、医療事故で家族を失った方にお会いしました。裁判も終わり、今は医療について医師だけではなく、患者さんもしっかり見ておられるんだなと思いました。

今日も何とかやってます…→

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[九州の周産期医療]人手不足、危険な妊婦断る・・・

2006/10/26 09:10

 

集中治療室や人手足りず、危険な妊婦断るケース相次ぐ


 危険な状態の妊婦の受け入れを要請されながら、地域の中核病院がNICU(新生児集中治療室)の満床や人手不足のため、受け入れを断らざるを得ないケースが相次いでいる。

 熊本市民病院は昨年1年間で、地域の医療機関からの要請件数の4割強の受け入れができず、県外の病院まで搬送された妊婦もいた。福岡都市圏でも昨年、主要3病院が要請の3~5割の搬送を断った。周産期医療を取り巻く厳しい状況が浮き彫りになっているが、地域間の格差も目立っており、厚生労働省はNICUの整備状況などを全国調査する方針。

 NICUは人工呼吸器、微量輸血・輸液ポンプなどを備え、低出生体重児や重い病気の新生児を24時間体制で治療する。

 熊本県で唯一、総合周産期母子医療センターに指定されている熊本市民病院(NICU15床)によると、昨年は131人の受け入れを打診され、うち58人は別の受け入れ先を探した。断った58人のうち24人は県内での受け入れができず、福岡大病院(福岡市)や鹿児島市立病院(鹿児島市)などに運ばれた。九州内で受け入れ先が見つからず、山口大病院(山口県宇部市)に搬送されたケースもあった。

 熊本県は2002年の新生児死亡率が出生数1000人あたり3・0人で、全国平均1・7人を大きく上回り全国ワースト1になった。このため重症患者の多くを受け入れてきた市民病院は、翌03年から受け入れ数を抑制。スタッフを集中させて救命率のアップに取り組んでいる。

 この結果、超低出生体重児の救命率も02年の69%から昨年は91%に改善。市民病院の近藤裕一・新生児科部長は「一人ひとりを確実に助けるためには、県外の医療機関の手を借りざるを得ない。解消するには県内のNICU増床が必要だが、医師や看護師が不足するなか、実現が難しいのが現状」と苦渋をにじませる。

 熊本県から搬送が増加したこともあって、福岡都市圏でも受け入れを断らざるを得ないケースが増えている。福岡県の総合周産期母子医療センターの一つに指定されている福岡大病院(NICU9床)には昨年1年間で167件の依頼があり、52件を断った。うち37件が満床、2件は産科や小児科スタッフの不足のためだった。

 九州医療センター(福岡市、3床)では88件のうち46件を断った。理由は29件が満床、9件がスタッフ不足。九州大病院(同、12床)でも155件中、49件を断っていた。

 瓦林達比古・福岡大病院長の話「患者が重なった時は『たらい回し』になっているのが現実だが、医療機関の連携と熱意で、いずれかの病院が受け入れている。これまでのところ搬送の遅れで死亡したケースはないが、この現状を解消するためには行政を交えて議論する必要がある

http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/ne_06102501.htm

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 こういう状態で、「どんどん引き受けろ」って言われたって無理です。結局、危険性が増すばかり。どこかで受け入れの制限が必要です。過剰の期待は結果が逆になった時、マイナスの感情となります。

 僕は緊急医療の現場で、患者さんやご家族に100%の救命はいつも無理だと言っていました。

 医療サイドの努力には限界があります。サマワに派遣された自衛官が「危険手当」を毎日受け取ったように、今後は現場の医師ががんばる人には手当を出すべきですし、航空会社が原油の高騰の時に、上乗せの燃料代を払うように「危険度」に見合ったお金を徴収するようなシステムにして、それで看護師や必要な当直医などを手配出来れば幸いです。

 どうして、産科や小児科など必須の所が人手が足りないかもう少し考えていかねばなりませんね。

 

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[小児科医不足]これも医師の怠慢か?

2006/10/25 08:34

 

小児科医の新人、2県で0人 26都府県で減少


 End of Headline 
2006年10月24日09時52分

 大学卒業後、臨床研修期間(2年間)を終えて今春から小児科に進んだ医師の数が都道府県によって大きな偏りがあることが日本小児科学会の調査でわかった。 Start of photo  End of photo  

 今年7月1日時点で、大学病院と大学以外の研修指定病院など計929施設から回答を得た。同学会は「ほとんど把握した」としている。 

 調査の結果、今年4月に小児科に進んだ医師は502人。04年度から必修化された臨床研修制度の導入前の2年(02、03年度)の平均より15.4%減った。研修で労働条件の厳しい現場に接して小児科を避けたのが主な理由と見られる。 

 都道府県別では、26都府県で小児科選択者が減り、うち15府県では制度前の半分以下。特に秋田、富山の2県で0人、岩手、山形、新潟、山梨、高知の5県で1人だけだった。一方、19道府県で増加した。埼玉、神奈川、大阪の3府県では10人以上も増えた。 

 小児科は医師不足が深刻なだけに、同学会は「この状態が続けば、小児医療体制が崩壊する県が続出する可能性がある」としている。 

 地方での苦戦が目立つが、東京都で139.5人から89人、京都府で39人から19人と減少数が多かった。同学会は「制度の導入で、指導態勢がしっかりした東京近郊のこども病院などに人気が集まったのでは。東京などで大幅に減ったのは、大学病院に進んだ人が減ったため」とみている。

http://www.asahi.com/national/update/1023/TKY200610230400.html

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 もっとも、2chの僻地医療の自爆燃料を語る37によれば… 

>この朝日のデーターでたらめですよ。 
http://www.asahi.com/national/update/1023/TKY200610230400.html
>>岩手、山形、新潟、山梨、高知の5県で1人だけだった。 
>少なくとも新潟は10人近く今春入っているはず。 

 相変わらず、取材に漏れがあって、結果として誤った情報を交えて報道されているご様子・・・

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 色んな意味で、少子化対策とかお役人は素敵な言葉を並び立てていますが、肝心の医師が育ちません。どうしてでしょうかね?

 医者のモラルが低下?そうかもしれませんが、コンビニ診療を求める患者さんの群れなす姿と過酷な状況を無視して全て「医師が悪い」とかいった悪魔のようなマスコミの所行で、健全な「病気で困っている人を救いたい」なんて気分も吹っ飛びがち。

 毎月80時間以上残業をしていて自殺などをすると、労働者は過労死の認定を得ることができます。日本の小児科医師の勤務が過酷を通り越して、誰も気軽に進みたくなるような状況でないのは目で見るよりも明らか。

 これを「医師の怠慢」といったマスコミの論調に左右されやすい方が、悪いのは奴らだって書いてすっとしているブログも多いみたいですね。残念です。

 竹槍でB29を落とせないように、現実を見ろといいたい。歯を食いしばっても「マンパワーなしで重症患者さんは救えない」。行政のやり方をみていると、状況を見殺しにしているだけ。もっと小児科診療・産科診療に光をあてないと、最悪、子供は生まれたがたくさん死んでしまう、戦前のようになってしまうのだが。mce_href="http://homepage3.nifty.com/akira_ehara/index.html" href="http://homepage3.nifty.com/akira_ehara/index.html"> 

小児科医と労働基準


小児科勤務医の労働基準と医療安全に科学的な討論をhttp://homepage3.nifty.com/akira_ehara/index.html  

小児救急医療拠点病院における小児科医の勤務:
36協定の規定を上回る勤務の可能性 
日本医事新報 2006;4301:75-77.
 

ご参考ください。

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