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[誇大広告?]オペ室ナース不足が解消?

2007/10/10 08:40

 

 世間には「広告」というのが、新製品や商品についてさまざまな情報をくれます。ただし、そのまま鵜呑みは危険です。さて、そんな感じでちょっとこの記事を読みました。
 もちろん・・・オペ室ナースが不足しているというのは事実でしょう。ただ、この器械だしをしてくれるというロボット…看護師さんの代わりを全部してくれるかはグラフィックを参照。

 これが、術者の内視鏡の先端などの交換の指示に従うとしても、患者さんの外回りの(手術全体の管理のお手伝いや、患者さんの管理をしてくれる)看護師さんのお手伝いは?きっとそのままですよね。
 もしも、上記のロボットが外回りの看護師さんの代わりに、血圧や出血量のカウント、中央機材室へ追加の医材の発注、腹腔鏡の先端の洗浄までやってくれたり、オペをする医師の汗までぬぐうというのなら、人手不足解消と言ってもいいでしょうが・・・。

 この器械、お値段が1台いくらするかは知りませんが、内視鏡手術はあくまで手術方法のひとつにしか過ぎません。したがって、ほかの手術の時は看護師さんのお手伝いは出来ないと思います。

 今回のプレスリリースで、「売り文句」に一言入れたいのはよくわかりますが・・・「看護師不足の対策の一助」にはなるかもしれませんが、「これで看護師不足が解消」なんて書くのは、誇大広告のそしりをうけてもしかたありますまい。ぽち  


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理化学研究所など3社、内視鏡手術で器具を術者へ受け渡しするロボットを開発

日本経済新聞プレスリリース2007/10/09

 内視鏡手術に必須の器具を術者へ受け渡しするロボットを開発
世界的に進行している看護師不足の問題を解消する新ツールに -


◇ポイント◇
・ 術者の音声指示で必要な器具を選別、アームで手渡す
・ 携帯電話で海外(遠隔地)からでも指示できる機能も付与
・ 看護師がいない状態で、鉗子交換時間を5秒短縮

 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)と国立大学法人名古屋大学(平野眞一総長)、NTTドコモ東海(榎啓一社長)は共同で、内視鏡手術(※1)中に術者の音声指示を認識して、手術の手順に従って必要となる鉗子(※2)を受け渡しする作業ロボットの開発に成功しました。これは理研フロンティア研究システム(玉尾皓平システム長)バイオ・ミメティックコントロール研究センター生物型感覚統合センサー研究チームの向井利春チームリーダー、名古屋大学医学部先端医療バイオロボティクス講座の林衆治教授らの研究成果です。
 内視鏡手術は、患部の切開を最小限にとどめるため、患者の苦痛を軽減し、治療時間および機能回復期間の短縮や治療コストの抑制などの利点があります。この内視鏡手術では、10~20本の鉗子とよばれる手術道具が欠かせず、術中に術者に鉗子を手渡す看護師を必要としますが、その看護師の数は世界的に不足しています。開発したロボットは、術中に鉗子の受け渡し作業を担い、このような人手不足を解消するものです。このロボットは、鉗子を搭載する「マガジン」と術者に鉗子を手渡す「ロボットアーム」で構成され、術者が音声で指示すると、呼び出した鉗子をロボットアームがマガジンに取りに行き、術者に手渡します。さらに、鉗子を使用後に返却台へ置くと、このロボットが自動的に鉗子をマガジンに返却します。また、携帯電話上で画面を見ながらボタンを操作することで鉗子の取り出しを指示できる機能も付加しました。この機能により、熟練した術者が遠隔地から鉗子を手渡す作業を指示し、不慣れな術者の手術をサポートすることができます。
 本研究成果は、10月11日(木)12時半から18時まで名古屋市東区の名古屋栄ビルディング12階で開催される「中経連テクノフェア2007」に出展し、携帯電話によるロボットの遠隔操作デモンストレーション(ロボットそのものは名古屋市守山区の理化学研究所バイオ・ミメティックコントロール研究センターに設置)などを行います。

1. 背景
 直径数mmというカメラで患部や病巣を観察しながら行う内視鏡手術は、身体や患部の切開を最小限にとどめるため、出血が少ないなど患者に対する苦痛や身体への直接的なダメージを軽減するとともに、機能回復期間の短縮、入院費などを含む総治療コストの低下などの多くの利点があります。特に、従来の手術と比べて損傷が少なく、手術後の長期安静が不要なことから広く普及し、消化器系の病気やヘルニアなどさまざまな治療に利用されています。そのために、胸腔鏡、腹腔鏡、膀胱鏡、咽頭鏡、気管支鏡など専用の内視鏡も開発されてきています。内視鏡手術では一般的に、術者は10~20本の鉗子と呼ぶ手術器具を用います。術中に鉗子をスムーズに交換する操作は、単純ですが煩雑な操作を伴います。一方、看護師は少子高齢化などの理由で世界的に不足する傾向があり、特に、術中に術者へ鉗子を手渡す作業は専門知識を必要とするため、外科医が自ら、または、助手が鉗子交換をするケースが増えています。
 こうした看護師不足などの問題に応えるため、三者は共同で、内視鏡手術中に術者の音声指示や携帯電話による遠隔操作で鉗子の受け渡し作業を確実に行なうロボットを開発
しました。

2. 研究手法
 開発したロボットは、最大20本の鉗子を搭載する「マガジン」と術者に鉗子を手渡す「ロボットアーム」で構成しました(図1)。マガジンは、一回の手術に用いられるすべての鉗子(直径5 mm、最大20本)を円周上に立った状態で格納しています。ロボットアームは、このマガジンと術者の間で鉗子の受け渡し作業を行います。両方とも昇降動作が可能で、術者に鉗子を手渡す位置の高さを調整できます。また、ロボットアーム、返却台、マガジンの鉗子に接する部分はすべて滅菌が可能です。
 鉗子にはバーコードが貼られており、手術に先立ってバーコードリーダーによって使用する鉗子を登録します。術者が装着するヘッドホンとマイクが、第一のユーザーインターフェースとなっています。このロボットには、音声認識システムを組み込まれており、術者が音声で指示するとその音声に応じて、指示された鉗子をロボットアームがマガジンに取りに行き、術者に手渡します(図2)。

 鉗子の使用手順は以下のとおりです。

(1) 術者が鉗子の名前を指示すると、選択した鉗子がモニター上でマークされます。その鉗子で正しければ、術者が「許可」と指示し、次の動作に移行します。
(2) 選択した鉗子を取り出すようにマガジンが回転します。
(3) ロボットアームが回転してマガジン上の鉗子を把持します。
(4) ロボットハンドが鉗子をマガジンから術者への手渡し位置に取り出します。
(5) 鉗子を使用した後、術者が鉗子を返却台に置くと、一定時間経過後、ロボットは、取り出し時と反対の動きにより、自動で鉗子をマガジンに返却します(ただし、術者が音声で返却動作開始を指示することも可能です)。
(6) 鉗子がマガジンに自動返却されると、鉗子のバーコードは再度バーコードリーダーで読み取られ、返却された位置を確認します。

 さらに、ロボットは、従来の手術では行うことができなかった動作を可能にしました。具体的には、第2の操作インターフェースとして携帯電話(NTTドコモのFOMAR)の通信機能などを使いロボット操作するシステムを加えました。このシステムによって、遠隔地から携帯電話上で、画面を見ながらボタン操作をして、必要な鉗子を取り出す指示ができます(図3、4)。この携帯電話による遠隔操作は、一般的となっている携帯電話のテレビ電話機能の操作により使用することができます。テレビ電話自体に操作機能はありませんが、音や映像を受けることで、ロボットシステム側が制御信号として認識し、働きます。

3. 研究成果
 このロボットの性能は、鉗子取り出し・返却に要した平均時間がそれぞれ6秒、9秒で、使用する鉗子も、タイコ、ストライカー、カールストルツ、ジョンソン・エンド・ジョンソンの4社のものに対応しています。本ロボットを使用すると、看護師がいない場合に比べて鉗子交換時間を5秒程度短縮することができました。また、鉗子交換時間のばらつきは小さくなり、この傾向は鉗子の本数が多く複雑になるほど大きくなりました。
 鉗子交換時間によって手術が中断されることは、術者のストレスにつながるので、手術の結果にも影響を及ぼすと考えられます。
 また、一般的に使われている携帯電話のみを活用し、フランスのパリからの遠隔操作にも実際に成功しました。

4. 今後の期待
 本ロボットにより手術室の看護師不足の問題が解消できると考えており、今後、動物実験を行った上で、実用化を目指します。
また、本ロボットの携帯電話遠隔操作の機能により、術者が手術に不慣れな場合にも遠隔地から熟練した術者が鉗子を手渡す作業を指示することができます。その結果、(1)医療の地域格差の減少、(2)緊急医療の対応可能な地域の増加、(3)治療および国際協力の実現などの効果が期待できます。
 現在、内視鏡手術に限らず看護師の代わりを行ってくれるロボットは世界的にも少なく、その中でも、人体と接触しない機能を持つ手術支援ロボットは、直接手術に携わる手術ロボットに比べて実用化しやすいともいえます。このロボット技術は、今後開発されると見込まれる看護師ロボットに応用されると期待できます。

*「FOMA/フォーマ」はNTTドコモの商標または登録商標です。

カテゴリ: リビング  > 健康    フォルダ: 指定なし

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